ienai iitai

komino-62007-02-18

DAZZLEの単独公演観てまいりましたー!この集団のダンスはストーリー性があるので、思い違いでも何でも、なにかしら感じ取って観ないともったいなくも訳わかんなくなってしまう感があるので正直この公演が始まるまで敷居が高くて自分なんかに楽しめるのかなぁ…と不安でしたが、いやーそんな不安をカンタンに一蹴しちゃうくらいスバラシイ公演でした!ちゃんとしたストーリーがあったので、ダンスを観ていてもその踊りの意図を感じ取り易い。感想…っていうかストーリー書いちゃって平気かしらん?もし苦情がきたらさっくり削除しまっす。こみが読み取ったあらすじなんで微妙に違ってたらDAZZLEの皆さんスミマセン(謝)。
あらゆる学問に精通し、知識を増やすことに人生を傾け続けたシド(宮川くん)はいくらたくさんの知識や知恵を得てもそれに満足せず、満たされない自分の人生に絶望し、自らの命を絶とうとする。そこにカロスと名乗る悪魔(KINTAさん)が現れ「どうせ捨てる命ならその魂を賭けて自分(悪魔)と契約をしろ」とそそのかす。契約をすればカロスはシドに若返った肉体と、この世の悦びを与えてやるという。そしてシドが本当に充実し、満たされた瞬間を感じたその時にカロスはシドの魂を手に入れるという。その契約にはいくつかの決まりごとがあったが人生に絶望していたシドは新しく生まれ変わろうとカロスと契約を結んでしまう。
若く生まれ変わったシド(浩一郎くん)は年老いた自分を埋葬し新しい人生を始めるがそれでもなかなか満たされる事はなかった。そんな時にシドはひとりの女性、エーヴィッヒ(だっけ?)に出逢い恋に落ちる。けれど彼女の厳しい母親が目を光らせていて一夜を共にすることさえ出来ない。そこでシドが調合した睡眠薬を彼女の母親に飲ませ、シドとエーヴィッヒは結ばれるが投与した薬の量が誤ってた為に彼女の母親は死んでしまう。投獄され、死刑囚となるエーヴィッヒ。シドは悪魔の力を借りて彼女を助けようとするが彼女は自分の罪を償うためにシドの助けを拒む。カロス(悪魔)のことを他言してはならないという約束を破ったシドにカロスはその視力と父親の罪を子供に残すという呪いを与えた。そして愛する彼女に拒まれ、更に視力を失ったシドは気がふれてしまう。ほどなく自分がシドの子供を身篭っている事に気付いたエーヴィッヒは父親であるシドに子供を託そうとするが狂人となってしまったシドに子供を預けられる筈も無く、産み落とした赤子ひとりを残し、母親殺しの罪で死刑となる。けれど彼女はその無念と絶望から死にきれず、魔女となって生まれかわる。
数年後、シドとエーヴィッヒの間に産まれた呪われた運命の子供ギィ(達也くん)もまた生きる事に絶望していた。自分にそのつもりは無くとも自分の内に潜むたくさんの狂気が時折目を覚まし、罪に手を染める。自分の出生時の秘密も知らず、ただ自分の狂気に怯え、疲れ果てる純粋無垢なギィ。彼の望みはこの絶望から解き放たれる事。生きることに疲れ果て、自殺を図ろうとした彼の元に垣根の女(元はエーヴィッヒだった魔女)が現れ、契約を迫る。「そこにいる盲目の男に『美しい』と言わせたらお前にかかっている呪いは解け、魂は開放される」という魔女。契約を結んだギィは盲目の男の目に光を取り戻すため、3晩かけて父(シド)の墓に赤い花を手向ける。その盲目の男が自分の父親であることを知り、父の受けた罰が自分に降りかかっている呪いだと知るが憎しみを超えて父親と自分の魂の救済を望むギィ。そして呪いは解け、シドの目は再び見えるようになり、初めて心から満たされたシドがカロスとの契約を終わらせるひと言を口にする…。

以上、かいつまんだあらすじ。なんかね、1回しか観てないしセリフも全く無かったので記憶もあっぷあっぷです。素晴らしかったDAZZLE版ファウスト
音も舞台も重々しくて、時折心臓を鷲掴みされるような衝撃や息苦しさがあって、人間の深いダークな部分の物語だけど決して悲しいだけの話ではない。こみはアタマ悪いから大半理解出来てないと思うんだけど、それでも色々心に刺さりました。それはDAZZLEの皆さんが魅せる憂いの表現だったり、人間の本質?本能??だけを表す姿だったり、ひとつひとつの動きが只のダンスの振りではなく物語を表現する上で言葉よりも饒舌にシーンを語っていました。
舞台上の道具はイスと机とシドの墓に供えるバラ、そして時折セリフが映しだされるスクリーンくらいしかないのに、その都度印象を変えてしまうのはスゴイと思います。照明はずっと暗め&重めでしたが暗転した瞬間に何度も舞台上のメンバーを入れ代えて踊ったり、今まで何度か見たナンバーを違う人を中心に代えて踊ったり、なんつか想像も出来ない動きやポーズが多くて次の予測が全く付かない。あの独創的なダンスはひと公演とおして観るとまるで麻薬のように侵食してきます。やっぱイメージ的に暗くて深い深層心理の部分を表現するかのようなダンスが多かったかな?幕の最初の頃は昔の西洋が舞台だと思ってたけどギィがメインの時には色々現代的になってたり(そんななかにあってもギィはやはり浮世離れしてましたが…)マジメな舞台と見せておいて所々にクスリと笑える場面もあったり…うん、とにかく凄かった。瞬きするのも惜しいくらいだった。今回頑張って最前で観れたので表情や衣装の細部まで間近で観れて嬉しかったけど、せめてあと1公演観たかったなぁ。DVD予約してきたけど、やはり生で体感したい…!!
あー、ほんとスゴイもの観てきちゃったな〜。今回ご一緒してくれたsatoちゃん、yukaちゃん、そして公演後にお茶しに来てくれたmioちゃん、お疲れ様でした♪ビルディでいっぱいお話できて嬉しかったです〜。またの機会があったらヨロシクお願いしまーす★